
うつ病の治療法として運動をするのが良いという話は確かにあります。
しかし、一方でうつ病が深刻化している状態であれば運動どころか日常の動作すら困難な場合がありますよね。

それでも運動はするべきなのでしょうか?
この記事ではうつ病経験者である管理人がうつ病に運動が本当にいいのか?実際に取り組んだ経験も含めて解説します。
ぜひ、最後までご覧ください。
※youtubeでもお話しています。
実は運動がうつに効くのかどうかはっきりしていない
上でも触れたようにうつ病に運動が効くという一般論がよく聞かれますが、実はまだうつ病に運動が効くのかどうかははっきりしていません。
参考:神楽坂こころのクリニック『運動はうつ病に効くのでしょうか。』
しかし、実際には運動することで精神的にいくつか良い影響が生まれるというのはあります。
運動すると得られる精神的な効果(メリット)
ここでは運動することで得られるメリットについて解説します。
セロトニンが分泌される
まず、運動することで脳内に「セロトニン」と呼ばれる神経伝達物質が分泌されます。
「セロトニン」には、精神の安定や平常心をもたらしたり、直観力を上げるなど脳を活発に働かせる効果があります。
特にストレスに対して効能があります。
これにより、気分が向上し、精神的に楽になる効果が得られます。
なお、このセロトニンは日光を浴びることでも分泌されます。
そのため、日中に屋外で運動するとよりセロトニンが分泌されるということになります。
運動することで適度に筋肉を刺激される
うつ病になるととにかく行動すること自体が減ります。
そのために筋肉が衰えていきます。
それを防ぐために運動することで筋肉を刺激するのは効果的です。
睡眠の質が向上
運動することで肉体的な疲労が得られます。
それによりより深い睡眠効果が得られます。
特にうつの場合、睡眠の質が下がってしまいがちでそれにより症状が悪化することがあります。
睡眠の質を上げることでうつ病の改善に効果があります。
実際に運動をしてみた結果
以上、運動で得られる精神的な効果について解説してきました。
とは言え、

という方も多いと思います。
そこでここからは私の体験上、うつ病で運動してどうだったかということについてお話したいと思います。
私はうつ病が深刻化して実家に強制送還されていた時期があります。
その頃は運動どころか、「ご飯を食べる」や「歯を磨く」、「お風呂に入る」といった日常動作すらなかなかできない状態でした。
「できない」というよりも「したくない」が正しいかもしれません。
なにせ、もう「生きたくない」という感情で支配されていましたから。
しかし、その様子を見かねた母から毎日のように散歩に誘われました。
当然のようにひたすら断っていた(無視していた)のですが、仕事もせず、ご飯も食べさせてもらっているので、ごくたまに気分が少しだけよくなったときだけ母親と散歩するようにしました。
そうすると高齢(70代)の母親と一緒に歩くのすらとてもしんどく、最初は5分程度で終わっていたのですが、それでも疲労感があり、それによりご飯を食べるようになったり、深く寝られるようになりました。
個人的には運動はとても効果があったように感じています。
注意!うつの時に無理に運動するとかえって悪影響があることも
以上の体験により、うつ病に運動はとても効果があると感じています。
しかし、一方でうつ病時に無理に運動するのはおすすめしません。
なぜなら、運動すること自体にストレスを感じてしまい、かえってうつ病を悪化させる危険性があるからです。
また、運動の強度も要注意です。
強度が高い運動をすると「コルチゾール」と呼ばれるストレス物質が分泌されます。
これにより精神状態を悪化させる可能性があります。
おすすめの運動強度はまさに散歩程度の軽い運動です。
まとめ
以上、うつ病の改善に運動が効果的なのかについて解説しました。
まとめると以下になります。
- 運動するということで精神的環境が良くなるというメリットはある
- 運動の強度はそこまで高くなくていい
- ただし、運動すること自体にストレスを感じるのであれば運動しないほうがいい
とにかくはじめは本当に軽く、かつ時間も短くていいです。ストレスにならない程度に取り組むのがおすすめです。
ぜひ、参考にしていただければと思います。